糖尿病が勃起不全(ED)のリスクでなることをご存知でしょうか?
血管へのダメージが原因と考えられてますが、最近の研究ではビタミンDの不足も関連性があるとの報告があります。
なかなかEDの相談は主治医の先生にしにくいですよね…
でも人生において大切な問題だと思います。
今回は、2016年にEndocrineという雑誌でカレッタ先生に発表された論文をレビューしたいとおもいます。
Endocrine. 2016 Sep;53(3):831-8. doi: 10.1007/s12020-015-0851-z. Epub 2016 Jan 12.
Hypovitaminosis D is associated with erectile dysfunction in type 2 diabetes.
Caretta N1, de Kreutzenberg SV2, Valente U3, Guarneri G2, Ferlin A3, Avogaro A2, Foresta C3.
以下の図も引用しております。
92人の2型糖尿病の男性(58.8±9.7歳、5年以上の糖尿病歴、重症なほかの病気はない)の方に対して、血中のビタミンD濃度、テストステロン濃度、HbA1c、コレステロールを測定し、EDの指標となる陰茎の長さや直径、陰茎の血流量などを測定し、多変量解析という統計を行ったようです。
IIEF-5というEDのテストを行い、点数がよいほうから、勃起力がある群、中間、勃起力が少ない群と3群に振り分けました。
表1をみると、勃起力がある群とない群を比べると、腹囲、HbA1cとビタミンD値に有意に差がでております。
有意に差が出るということは、統計学的に根拠がある差となります。
次に、表3のように多重線形回帰分析を行ったところ、ビタミンDは独立したEDのリスク因子であることがわかります。
結果としては、勃起力が弱い糖尿病患者さんは有意にビタミンDが不足しているとの結論です。
ただ、この論文では勃起力が弱くなった患者さんでビタミンDを接種した群、してない群での勃起力の改善の度合いの比較はしていないので、ビタミンDが勃起力を改善するかどうかはわかりませんね。
ですが、ビタミンDが不足しないように注意したほうが良さそうです。
ビタミンDは、血管内皮細胞を保護したり炎症を抑えるといわれてます。
ビタミンDは魚やキノコに多く含まれます。食事で接種するのが一番ですが、僕は忙しいのでネイチャーメイドのマルチビタミンを毎日摂取してます。
サプリメントでの接種もいいと思います。